自由民主党・衆議院議員
木原誠二

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ブログ

2010.12.03

対中国、10年後に備える

今日、上海で面会した中国の経済学者の話は、なかなか説得力がありました。


曰く、中国経済はそう長くもたない。理由は簡単で、一人っ子政策のおかげで2015年には生産年齢人口が減少し始め、2025年には総人口が減少を始めるからです。しかも、2025年からの人口減少は、日本の比ではない急激なもので、高齢化へのスピードも日本の比ではないからです。


一人っ子政策とはどういうことか・・・。

要するに、6人の大人が1人の子どもを育てる。そう、子どもの両親2人と、その両親の両親4人、6人が1人の子どもを育てる。

子どもの時代はいいけれど、2025年には、逆に1人の子どもが6人の大人を支えなければいけなくなるわけです・・・・。しかも、6人の大人に兄弟との競争もなく大切に育てられた一人っ子の覇気のなさは恐らく想像以上だろうと・・・。


先日、清瀬で講演をした際、一般参加された方から「日本に明るい未来はあるのか」との質問をいただいて、「10年一生懸命努力して乗り切れば、その先はまた明るい未来が描ける」と答えました。それは間違っていなかった(ホッ)


人口減少と高齢化に苦しみ、中国の猛烈な追い上げに青色吐息の我が国ですが、10年耐えれば、今度は中国の番・・・。それまでに、日本の財政も市場も教育も国防も外交も体質改善を進めておけば・・・・。


そういえば、その方が示してくれた統計によると、上海市の高齢化率は既に25%を超えて30%に迫ってきています。大成功と同時に大失敗がくる、世の中ではよくあることで、中国もこれから数年後に訪れるであろう経済成長のピークと同時に長く厳しい下り坂に入るのだと思われます。

客観的に中国を見ることも大切です。


「北朝鮮による砲撃の裏に中国はいなかったのでは」との意見表明に対し、厳しいコメントをいただきましたが、私は、親中でも嫌中でも、ましてや売国奴でもありません。冷静に敵の力を見極め、勝ちにいくことが大切だと思っているだけです。

北朝鮮の暴発に対処するのに、中国の北朝鮮に対する指導力に過度に期待するのは危険だといいたかっただけです。だから、自分の身は自分で守るしかない。そのために、当面は、お友達である米国と韓国との連携を強めることだと・・・。


いずれにしても、中国に飲み込まれて属国にならないよう、いかにしてこれからの10年を生きのび、その先に再度中国を凌駕していく道筋を描くか、大切な挑戦が目の前にあります。身震いします。


そんな北京、上海への出張でした。