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2006年10月18日

(久しぶりの党首討論、でも拍子抜け?)


本日15:00~15:45まで、久しぶりに党首討論が行われました。安倍総理が誕生して初の党首討論であり、小沢民主党代表との間で激しい議論が期待されました。

 小沢党首は、「憲法改正に対する安倍総理の認識」と「北朝鮮問題への政府の対応」の二点に議論を絞り込んできました。しかし、憲法改正問題については、小沢党首が何を言わんとしているのか、最後までよく理解できませんでした。私が理解するところ、小沢さんの主張は、「安倍総理は憲法改正が必要だと言っているが、その理由は、日本国憲法がGHQあるいは占領軍によって押しつけられた、言わばアメリカによって作られた憲法だからとのことのようだ。安倍総理がそのように考えるのであれば、そうした憲法は本来無効と考えるのが論理的ではないか」ということであり、「憲法を無効と考えるような総理の歴史認識はどのようなものなのか」と畳み掛けたかったのではないかと思われます。しかし、そもそも、安倍総理が「占領軍によって作られた憲法だから無効だ」などと言われたことはありませんし、その制定過程はどうであれ、現行憲法は、戦後60年国民の間で受け入れられてきた歴史的事実があります。「制定過程の問題」と「憲法が有効か無効か」は全く関係ありませんし、そもそも議論の対象ともならないのではないでしょうか。首を傾げざるを得ない議論でした。

 他方で、北朝鮮の核実験に対する政府の対応に関する議論では、多少理解できる内容もありました。国連安全保障理事会の制裁決議を日本として実行するため、周辺事態法や船舶検査法を用いてはどうかとの議論があるわけですが、「周辺事態」の概念は、あくまでも放置すれば「日本」に危険が及ぶ状況を指しています。いわば、いずれの法律も「日本」有事を想定したものとなっているわけです。他方で、国連安全保障理事会で決議されたのは「世界的」な危機・有事への対応であって、全く別なのではないかとの議論を小沢党首は提起されました。確かに、理屈の上ではそのように言えるかもしれません。しかし、現実には、北朝鮮の核問題の最大の当事者は日本であり、北朝鮮問題は「世界的危機」であると同時に「日本の危機」でもあるという二面性を持つわけです。しかも、国際社会が一致協力して北朝鮮に対処しようとするときに、最大の当事者である我が国が「日本有事ではないから」と言って何もしなくてもいいという議論はいかがなものかといわざるを得ません。更に、民主党が「周辺事態」といういわば日本有事と国際社会への協力を厳格に峻別するというのであれば、民主党として、国際社会への協力を可能とする一般法を議員立法で提出しなければ、「反対のための反対の議論」をしていると言われても致し方ないのではないでしょうか。

 いずれにしても、憲法も北朝鮮も、民主党の議論は精彩を欠いたものでした。やはり、行政府の長として、日々目まぐるしく変動する社会情勢・国際情勢に神経を擦り減らしておられる総理と「反対」さえしていればよい野党とでは、そのシャープさが決定的に異なってくるのだなと痛感しました。安倍総理お疲れ様でした。


投稿者 kiharaseiji : 2006年10月18日 08:59

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