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2006年12月19日

〈原爆症認定の改善を〉

本日は国会最終日。13時から本会議が開かれ、議長から労いの言葉をいただきました。

その前、10時30分からは、「原爆症認定を早期に実現するための議員懇談会」設立会合が開催され、私も発起人の一人として参加しました。

ご自身も被爆二世である広島県選出の寺田稔議員が代表発起人となっての会です。

病に苦しむ被爆者の生活を支えるのが国の「原爆症認定制度」。1957年に創設され、認定の条件は、被爆者援護法で「原爆が直接の原因で、負傷や疾病が生じたか、治癒能力に放射線が影響を与えた場合」とされており、認定されれば、現在は、月額約13万7000円の医療特別手当が支給されます。ところが、審査基準が厳しすぎて、「却下するための制度」とすら揶揄される始末。どれほど厳しいかといえば、全国で26万人近い被爆者がいらっしゃるなか、認定されているのは2300人弱と1%にも満たない現状です。こうした状況に業を煮やした被爆者の皆様が各地で原爆症認定を巡る訴訟を提起され、国が敗訴し続けております。地裁の段階では、司法から国の方針に疑問が呈されているわけです。

では審査はどのように行われているのかといえば、厚労省の認定審査会で専門家らが認定をしていますが、その基準は、「原因確率」という目安によっています。「原因確率」は、がんなどの病気の発生が、どれくらいの確率で原爆放射線被爆に起因するかを、爆心地からの距離などに基づく各被爆者の「推定被爆量」と、当時の年齢を基に、男女別に割り出し、病気ごとに示すものです。あくまでも基本は爆心地からの距離に基づく「推定被爆量」ですが、判決は「被爆と疾病の因果関係は総合的に考慮して判断すべきで、国の審査基準を機械的に適用すべきではない」と指摘。つまり、原因確率論は一つの考慮すべき知見だが、一人ひとりの被爆の状況や病歴など暮らしぶりを丹念に調べ、総合的に判断すべきとしているわけです。

ちなみに、現行の原因確率のもとでは、認定の対象が原爆投下時の直接被爆に偏っており、「死の灰」、「黒い雨」や残留放射の影響などが十分考慮されていません。例えば、原爆投下後に被爆地に入った人でも放射能に汚染された砂やほこりにさらされ、水や食物に混ざってとりこまれた放射性物質によって被爆をされているわけで、こうした「入市被爆者」といわれる方々の認定は皆無に近い状況です。こうした状況は何とか変えなければなりません。

戦後すでに60年がたち、被爆者の皆様も高齢化してきております。

政府が真摯な対応をとるよう、「原爆症認定を早期に実現するための議員懇談会」のなかでしっかりと取り組んでいきたいと思っています。

投稿者 kiharaseiji : 2006年12月19日 12:51

コメント

三重大学教授の児玉克哉です。
原爆症認定の問題に関して、先生にお力をいただいているようで、心強く感じます。
今後とも、よろしくお願いいたします。

投稿者 児玉克哉 : 2007年01月23日 16:32

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