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2008年05月03日
<憲法フォーラムにパネリストとして出席>
今日は憲法記念日。日本青年会議所関東地区協議会が主催した「憲法?私、興味ありませんから!」にパネリストとして出席してきました。他のパネリストは、社民党の保坂展人さん、民主党の小宮山泰子さん。
憲法施行から今年で61年。昨年には憲法改正の具体的手続きを定めた国民投票法が成立しています。しかし、残念なことに、憲法論議は必ずしも盛り上がりを見せていません。その意味で、青年会議所がこうして憲法論議を深めようとフォーラムを開いてくださったのは、素晴らしいことだと思います。私がフォーラムの中で申し上げた点は、大まかには以下のとおりです。
① 憲法はこの60年で、大きな役割を担い、しっかりと国民の間に定着してきた。現在の平和も経済的繁栄も、この憲法があって初めて可能となったものである。したがって我々は、この憲法の基本的理念、つまり基本的人権の尊重、国民主権、平和主義は今後とも堅持しなければならない。
② したがって、占領下で作られたなどの制定過程に問題はあったとしても、そのことだけをもって直ぐに改正ということにはならない。大切なことは、憲法の何を堅持し、何を変えるべきなのかをしっかり整理し、国民的合意を得ること。
③ 60年を経て、憲法が時代にそぐわなくなっている面があるのは事実。そもそも、制定当時、インターネットの出現やこれほどの環境破壊は想定されていなかったはず。その意味で、新たな権利としてのプライバシー権や環境権などは、しっかりと憲法に組み入れていくべき。
④ 諸外国では、アメリカで20回近く、ドイツで40回以上、スイスでは100回以上、憲法改正を繰り返している。憲法は国の姿かたちを示すものである以上、我が国も時代に応じて憲法を少しずつ直していく必要がある。
⑤ 議論すべき点は、国会のあり方(二院制のあり方など)や新たな人権(環境権など)、多々あるが、今日は憲法9条について議論するということ。憲法9条制定当時の状況は、「敗戦後」、「占領下」、「冷戦下」という特殊なものであった。その特殊な状況下で、軍隊を持たないという決断があった。しかし、その後、状況は大きく変わり、我が国は世界有数の自衛隊を持つ状況にある。この自衛隊が「戦力」ではなく「軍隊」ではないと強弁しなければならない状況は、国際社会に全く理解されない。自衛隊が憲法においてしっかり位置づけられていなければ、その存在は不安定でかえって危険。しっかりと位置づけるべき。
⑥ また、憲法9条は、いわゆる国対国の戦争、有事における軍事力を想定している。しかし、軍隊は戦争をするためだけにあるわけではないし、平時における軍事力のあり方も考えておかなければならない。我が国が一方で「国際社会で名誉ある地位を占める」のだと宣言している以上、PKO(国際平和協力活動)などにより積極的に参加していくべきであり、これらも憲法の中にしっかり位置づける必要がある。
⑦ (他のパネリストから)自民党の憲法改正案は復古的という批判があったが、憲法は国の姿かたちを表すものであると同時に、その国の歴史や文化・伝統を表すものでもある。だからこそ、敗戦・占領という我が国の歴史を示す憲法として現憲法の基本理念はしっかり堅持していかなければならない。しかし、日本の歴史は戦前戦後のほんの一時期だけではない。我が国には2000年に及ぶ歴史があるのであって、その歴史の中で培われた国民性や伝統や文化を、一定程度憲法の中で書きとめることは重要なことではないか。
⑧ いずれにしても、憲法を国民の皆さんに身近に考えていただくようになるには、どうしたら良いかを考えていかなければならない。私は、例えば、高齢者の皆さんが「老後を安全に生きる権利」であるとか、若い世代が「借金を背負わされない権利」などといった形で、それぞれの身近の問題を憲法改正によって是正しようとしたら、どういうことになるかを考えてもらうのが一番良いのではないかと思う。
⑨ また、私がイギリスで働いたことに知ったことは、Constitutionという憲法を表す英語。このConstitutionは国の憲法を表すだけではなく、学校や病院や企業などにおいても○○中学校のConstitutionという形で使われるわけです。日本でも△△高校の憲法といったように、様々な場面で「憲法」という言葉を使っていただくことも重要だと思っている。
投稿者 kiharaseiji : 2008年05月03日 23:46