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2008.12.26

社会保障にストック活用、こんなのどうですか?

 おはようございます。

 昨晩のクリスマスは、地元も国会も公式行事が何もなく、久しぶりにのんびりと過ごしました。

 いよいよ今日から国会はお休みですが、来年は1月5日から通常国会。じっくり英気を養い、勉強したいと思います。

 さて、最終日前の一昨日、24日、与謝野馨経済担当大臣と舛添洋一厚生労働大臣に対し、社会保障・安心プランを申し入れしました。これは、宮澤洋一内閣府副大臣を中心に、私が事務局長となって進めてきた「ストック型社会の構築を目指す若手議員の会」の成果の一つです。

 我が国は、少子高齢社会に突入し、人口減少という大きな成長制約を受けることになります。こうした成長制約を乗り越えて、国民一人ひとりが豊かさを実感できる社会を構築するためには、フロー所得を大きくするだけでなく、豊かなストックを蓄積して、それを最大限に活用していく視点も重要です。

 要すれば、成長は緩やかであっても、豊かなストックの蓄積と活用で、一人当たりGNIを世界トップ水準に維持していくことが可能になります。

 簡単な例でいいますと、我が国では、世代毎に家を作っては壊しを繰り返しています。しかし、200年間住み続けられる優良住宅を提供することで、作っては壊しにまわしていた支出を、豊かな暮らしに振り向けることが可能になります。

 そこで、我が国における貴重なストック資産の一つに、家計の資産があります。家計の資産は、凡そ1600兆円、半分が預貯金800兆円です。ちなみに、家計の資産の半分近くは65歳以上の高齢者の皆様が保有しています。この資産を、国民の安心に活用できないものか、同僚議員と色々思案を重ねて、社会保障安心プランを作成しました。

 簡単に言いますと、医療・介護の保険料・自己負担は、現在はその都度払っているのですが、個人に選択によって、これを一括して、死亡時に遺産の中から生産していただく、つまり相続時精算方式にあらためてはどうかということです。

 何故こんなことを考えるかといいますと、高齢者の方々にとっては、僅かな年金暮らしで、資産といっても直ぐに換金できないものも多く、そういう状況で、いつ病気や寝たきりになるとも限らない、そんな不安感が強いものと思います。私の両親もそうです。

 となると、もう、医療や介護に関わる負担については、亡くなるまで心配せずにいてもらいましょうと。死亡時まで精算は繰り延べましょうと、そういうことです。実際、平均的に見れば、高齢者の方々は十分な資産をお持ちなので。

 もう少し具体的に言いますと、

①対象は75歳以上の方

②75歳以上の方は、この「社会保障・安心プラン」を選択することができる

③プランを選択された方は、保険料・自己負担額をその都度払う必要はなく、自由に診療・介護を受けられる。

④保険料・自己負担額は、亡くなられた後、遺産から精算する。

⑤遺産が不足する場合でも、それ以上の負担は求めず、不足額は免除する。

⑥プランを選択される方については、保有資産額を申告していただく。

⑥プランを選択されない方は、これまでと同様の保険料・自己負担額を負担していただく。

 

 ポイントは、遺産が結果として不足した場合でも、それ以上の負担は求めないというところにあります。 現在でも、保険料や自己負担の減免措置が多数用意されていますから、結果的には同じことです。

 そろそろ、こういう大胆な政策を打っていかないと、いつまでも、保険制度の小手先の直しでは、この少子高齢社会を乗り切っていけないでしょう。

 与謝野大臣も舛添大臣も非常に好意的に捕らえていただき、党のほうで一度正式に議論してはどうかということになりました。

 ということで、年明け以降、また動いていきます。

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