2023.05.29
昨年2月、金融問題に造詣の深い約15名の民間の方々との私的勉
現在まで、14回の開催・激論を経て、昨年11月の中間報告に続
金融機関における人的資本改革、テクノロジー改革、
お時間ありましたら御覧ください。
《金融問題研究会メンバー》
会長 木原誠二
座長 田中達郎
副座長 森田宗男
副座長 野崎浩成
朝田照男
伊藤友則
大槻奈那
丹羽孝一
平野英治
安田正道
星野昭
他5名
《序》
わが国経済は成長も金利も期待感もゼロに近い状況に置かれて久しく、平成から令和の30年間を総括すれば、利益成長が限られる中で労働分配率はOECD対比での低迷が続き、ゼロ近傍で推移する潜在成長率と充足されないデフレギャップという閉塞状況を来してきた。
この大きな要因の一つは、世界が、新興国の台頭とともに大規模な投資競争、研究開発競争、イノベーション競争の時代に入っているにもかかわらず、日本においては、バブル崩壊直後の過剰債務、過剰雇用、過剰設備の三つの過剰解消に象徴されるコストカット経営、減量・スリム化経済が、続いてきたことである。こうした縮小均衡型経済の帰結は、企業部門の膨大な現預金、個人金融資産の積み上がりの一方で、日本経済は競争力を後退させるという、奇妙な現象である。
現政権は、こうした縮小均衡型の経済から、「成長と分配の好循環」をキーワードに、「官民連携」で、人への投資、科学技術イノベーションへの投資、スタートアップ投資、DX・GX投資を進めようとしており、こうした政権の政策に呼応して資源の最適配分を促す金融市場、そしてそのメインプレーヤーである主要金融機関のあり方についても再考を促す時期が到来している。
経済の血流に活力を与えるのは金融機関の競争力であり、特にメガバンクは、本邦企業の国内外における戦略展開に優位性を与えるべく、グローバルソリューション力の具備が求められる。
実現する鍵は「サイエンスとパッション」であり、第一に、世界に冠たる金融機関となる高邁な理想を掲げ、金融市場育成を主導していく熱意が必要である。また、旧態依然とした組織論や思考から脱し、ファクトに基づく躍動感溢れる経営を行うことが不可欠である。
金融機関としての認識すべき使命と矜持を踏まえ、わが国金融をリードする立場にあるメガバンク等について、5つの処方箋(人的資本改革、金融資本市場整備および資産運用機能充実、テクノロジー改革、金融機関ガバナンス強化、金融機関の使命の再認識)を提案する。
《提言》
1.人的資本改革
2.金融資本市場整備および資産運用機能充実
3.テクノロジー改革
4.金融機関ガバナンス強化(内なるガバナンス)
5.金融機関の使命の再認識(外へのガバナンス)
過去のブログ
木原誠二について
木原 誠二
衆議院議員・自由民主党 第20区支部長
自民党選挙対策委員長
5つの基本政策