2009.01.21
最近、麻生総理が、選挙制度見直しや二院制見直しなどに言及されています。
文脈としては、安倍元総理、福田前総理と二代続けて政権を途中放棄することになってしまったことをお詫びし、反省するなかで、出てきているようです。
しかし、はっきり言って、ズレているように思います。もちろん、安倍、福田と二代続けて総理が政権を投げ出したその根本に、国会のねじれ状況があることは間違いありません。
しかし、ねじれ状況は国民が選択したものであり、両総理とも、ねじれ状況にある中で政権を運営をしなくてはならないことも分かっていて総理を続投した、あるいは引き受けたはずなのです。
にもかかわらず、政権を投げ出さざるをえなかったことについて、「やっぱりねじれ状況は厳しかったです」ということでは許されないわけです。
私は、二人の自民党総理が続けて政権を投げ出したことについて、他人のせいにしたり、制度のせいにしたりする前に、今後自民党として「反省会」をしっかり開かないといけないと思っています。そこからしか、党の再生はありえない。
反省会の前に、私なりに反省すると、第一の反省点は「人」、「人材」。自民党総裁の選び方に問題があったし、そもそも自民党の人材育成にも問題があった、と思っています。
第二に、国会運営の工夫の問題。ねじれ国会を乗り切るためには、もっと様々な工夫も必要だったはずなのに、結局、従来どおりの国会運営の駆け引きが行われてきていることです。
例えば、ねじれ国会の状況では、イ)全ての法案について3分の2の再可決を行うことを前提に予め国会日程を組んでおくとか、ロ)全てを再可決するのは国民のご理解を得られないとすれば(当然理解が得られるはずがありませんが)、逆に全ての法案について党議拘束を外して、野党との妥協を容易にするとか、まだまだやることはあるはずなのです。
現時点では、平成20年度第二次補正予算、平成21年度本予算を何としても年度内の3月末までに成立させることが、何よりも大切です。しかし、その後は、国民目線にたった「自己反省」の徹底を目指さなければなりません。
先生に「廊下で立っていろ」と怒られる前に、自ら手を挙げて謝る方がよいと、小さいころから教わっていますので。
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木原誠二について
木原 誠二
衆議院議員・自由民主党 第20区支部長
自民党選挙対策委員長
5つの基本政策