自由民主党・衆議院議員
木原誠二

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ブログ

2009.04.17

無駄撲滅PT再始動、道路交通法改正

<無駄撲滅PT再始動>

 無駄撲滅PTが再始動しています。昨年は、国の一般会計、特別会計のうち一定規模の歳出の無駄を洗い出す作業を中心に行いましたが、今回は、公益法人や特殊法人について検証を進めています。

 昨日のPTでの議論を一つ紹介すると、内閣府や国土交通省が主務官庁となっている「経済調査会」というものがあります。この経済調査会の事業収入のほぼ95%が国からの支出、つまり税金です。そのうち、国土交通省との関係では、①公共事業を発注する際の算定の基礎となる、資材価格や労務単価などを全国的に調査して毎月冊子として公表するもの、②各種の委託調査事業の請負、を行っています。


 ところが、もう一つ建築物価調査会という別の公益法人もあって、こちらも、ほぼ同じ業務を行っています。つまり、資材価格や労務単価などをまとめて毎月発表するもの、その他の委託調査事業。重複がかなりあるものと思われます。そして、国土交通省が発注する委託調査事業のかなりを、この経済調査会か建築物価調査会のどちらかが落札しています。

 そして、経済物価調査会の理事長や非常勤会長が、いずれも役所からの再就職組です。ちなみに、理事長の給与は年収1600万円超、週2日出勤の非常勤会長の給料も600万円超、だそうです。

 税金で大半の事業がまかなわれている公益法人に対して、所管省庁から天下りが行われる。それぞれの立場で色々言い分はあるはずですが、この単純な図式に対して国民が違和感を感じているのは確かです。その上に、給料がかなりの高額ということになると・・・。


 無駄撲滅PT(河野チーム)としては、経済調査会と建築物価調査会との業務の重複、国土交通省からの発注の状況などを、丁寧に精査していくこととしております。

<内閣委員会で質問>

 内閣委員会で質問をしました。今回の議題は、道路交通法改正法案への質疑。今回の道路交通法改正は、高齢運転者等(高齢運転者、障害者、妊婦さん)、つまり交通弱者と思われる方々の自動車運転について、より配慮した交通社会を作ろうという趣旨のものです。

 たとえば、市役所などの公共施設、病院などの周辺の路上に、高齢運転者等専用駐車区間を設けて駐車しやすくすることや、高速道路での車間距離保持義務違反、つまり後ろからの「あおり行為」などにより厳しく対処しようといった内容です。

 

 高齢社会と自動車社会を両立させていくためには、こうした改正は、いずれも適切なものと思います。

 ただし、こうした個々の改正内容以上に大切なことは、ドライバー同志の配慮、気配りです。私の父親も70歳を超えていますが、先日、父の運転する車に久しぶりに乗ったら、やはりかつてとは違います。交差点で一時停止した後の動きや横断歩道で歩行者を待つ動き、車線変更の動作などが「ゆっくり」、「丁寧」になっています。これは一方で反射神経というか能力の低下、他方で、こちらの方がより重要だと思いますが、「慎重に丁寧に運転しよう」との思い。そういう高齢運転者に対して、後ろから「遅いな」などとイライラしてクラクションを鳴らしたり、煽ったりすると、今度は、慌てて事故につながることがあります。

 若葉マークやもみじマークをつけている車に対する運転の在り方をもっと具体的に徹底して、周知徹底していくことが必要です。免許書換え時の講習などでも、高齢運転者等に対する運転の在り方などを一項目加えるべきと思います。

 もうひとつ、これは法案の内容とは直接関係ありませんが、高齢者が交通事故にまきこまれるのは、自らが運転者となっている場合に限りません。むしろ、歩行者である場合の方が危険は多いとも言えます。

 その一つの事例が、歩道で無謀な運転をする自転車による事故です。私のような若手(?)でも、歩道でかなりのスピードを出している自転車を避けるのは、なかなか難しいものです。後ろからベルを鳴らされたりすると、右に避けるか左に逃げるか、迷うこともあります。

 こうして自転車事故に巻き込まれた場合の一つの問題が、自転車には自動車と違って、強制加入の保険がないということです。被害者となっても十分な補償が受けられない場合があります。

 今後、自転車の保険の在り方についても、議論していく必要があるように思います。