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2009.05.21

臓器移植法

 臓器移植法改正についての議論が熱を帯びています。従来のA案~C案に加えて、D案も提出され、現在、4つの改正案が俎上にのぼっています。

 改正案を正式に議論する衆議院厚生労働委員会の委員の一人として、これまでも、悩みに悩んできました。

 しかし、一つはっきりしていることは、移植ツーリズムといわれるような、我が国の国民が海外へ多額のお金をかけて治療に出かけている現実に対しては、政治として、責任をもって対応しなければならないということです。とりわけ、15歳未満のお子さんの臓器移植が国内ではできないことについては、是正が不可欠です。

 その中で、私自身は、①脳死を一律に人の死と認めることについては、まだまだ国民の間で明確な合意が形成されていない、②15歳未満の子供に対する国内での臓器移植に道筋をつけなければならない、③基本的に臓器提供・死亡についての個人の自己決定権を尊重する必要がある、④15歳未満のお子さんの自己決定権については、家族間の絆を踏まえ、家族による補強を認める、⑤児童虐待の現実を踏まえ、15歳未満のお子さんについては、第三者による検証の仕組みを明確にする、といった点を考慮して、現時点では、D案を支持したいと思っています。

 

 しかし、これは、人の死にかかわる大変重い課題です。厚生労働委員として、引き続き、多くの人の意見をうかがいながら、見識を深めていきたいと思います。

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