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2009.12.26

平成22年度予算は?

平成22年度予算が閣議決定されました。数字上のポイントは3つあります。第一に予算総規模92兆円、第二に歳出面での国債費20.6兆円。第三に歳入面での税収37兆円。

 先ず、第一のポイントである予算規模ですが、平成21年度の88兆円から4兆円の増加。過去最大の予算となりました。その要因を分析するために、その他2つのポイントを見てみると・・・。

 第二のポイントである国債費ですが、これは、過去の借金の利子と元本の返済費用です。言わば、家庭でいえば住宅ローンや自動車ローンのような固定費用。平成21年度は20.2兆円でしたが、平成22年度は20.6兆円。つまり、ほとんど増えていないということです。民主党は「自民党時代の放漫財政の影響がある」と言い続けてきましたが、少なくとも平成21年度と22年度の予算を比べるだけでは、膨大な借金返済の影響はないということです。

 そこで、第三のポイントである税収です。平成21年度見積もりの46兆円から平成22年度は37兆円の見積もりと9兆円減です。しかし、この税収減を民主党政権は、国債の増発で埋め合わせました。国債発行収入は、平成21年度は33兆円、それが平成22年度の44兆円へと11兆円増えており、9兆円の税収見積もり減は、完全に国債発行増発で埋め合わされる形となっています。

 つまり、予算規模が4兆円増えたのは、過去の借金である国債費の増加や税収の減少の影響ではないということで、純粋に、民主党政権で歳出が増えたということです。民主党は農家戸別所得補償や高速道路無料化、高校無償化、子育て手当、暫定税率廃止など膨大な量の新規施策を打ち出し、「無駄撲滅、予算組換え、埋蔵金活用で賄える」と大風呂敷を広げてきたわけです。もともと無理な相談というか、全くのでたらめだったわけで、高速道路無料化と暫定税率廃止は、事実上あきらめました。

 しかし、その二つをあきらめたにもかかわらず、その他の新規施策ですら、「無駄撲滅、予算組換え、埋蔵金活用では賄えなかった」というのが、今回の予算の実態であり、「財源は大丈夫」は全く嘘だったということです。

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