2009.12.31
昨日の産経新聞の主張に面白いことが書かれていました。
「古きもの」を軽んじるなと。全くそのとおりで、私たちは、どうしても、新しければよいと錯覚しがちです。新聞の中には、「新にはプラスイメージをもち、旧には古臭くて悪いものときめつけてしまう心理が働くようだ」と書かれています。
私は、父親の仕事の関係で、幼少時代を海外で暮らしました。とりわけ、オランダ・アムステルダムで過ごした1年は、私に多大な影響を残しています。
まだまだ日本人旅行客も少ない1970年代後半、父は、週末となると、陸続きのヨーロッパの地の利を活かしきって、家族をそれこそヨーロッパ中につれていってくれました。
私は、どういうわけか教会建築が大好きで、聖堂という聖堂はこの1年で行き尽くしました。いった聖堂で絵はがきを買って、その聖堂の歴史を調べて書き上げた教会日記は、何十冊となります。私の宝物です。
そんな中で、昔から存在するものの素晴らしさ、歴史の重み、「古いものを大切にする」精神を何となく体感したように思います。また、聖堂を下から見上げたときの何とも言えない威厳は、一人の人間のちっぽけさを感じさせるに十分だったようです。
お陰様で、自分の中には、古きものを大切にする、歴史を重んじる姿勢が自然と根付いたようです。保守の精神というのかもしれません。
今、政界も、とりあえず何でも破壊してしまえという雰囲気になっています。しかし、守るべきものは守っていかなければなりません。
そんな中、小沢幹事長が、来年の国会に、国会法の改正を提案する方向で調整を進めているそうです。法制局長官をはじめとする官僚答弁の禁止や、質問通告の期日設定など、革新的なものが盛り込まれるようです。しかし、私の目からは、いずれも、国会でのよき議論、とりわけ野党による政府の監視という、古き良き伝統を踏みにじる方向に見えて仕方がありません。
国会で真摯な議論がなされることを望みます。
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木原誠二について
木原 誠二
衆議院議員・自由民主党 第20区支部長
自民党選挙対策委員長
5つの基本政策