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2010.04.17

国家公務員45歳いちど定年制

 昨日、かつての役人時代の同僚数人と食事をしました。「そういえば木原は元気にしているのかな」、誰かがつぶやいてくれたそうで、電話をくれたのです。

 うれしいですね・・・。

 そこで、話題になったこと。それは、役人の人事のこと。

 局長は原則民間出身にするとか、課長以上の何割かは民間から公募で選ぼうとか、色々な議論があります。

 そこで、私の持論をひとつ。「45歳いちど定年制」と「官民交流の促進」です。

 私は、民間から、公務の経験が全くない人がいきなり局長でやってくるといった仕組みには反対です。

 二つの意味で問題があると思うからです。第一に、どこまでいっても公務の世界と民間の世界はそのよって立つ視点が異なるのであって、公務の経験が全くなくては、組織が適切に運営できないからです。

 第二に、昇進を目指して一生懸命努力してきたのに、局長手前あるいは課長手前になると突然民間から人が入ってくるというのでは、公務の組織の活力を維持できないからです。

 少々誤解があるようですが、諸外国でもこういう仕組みはほとんどありません。

 むしろ、大切なことは、多種多様な経験をした人が公務の世界にいるようにすることです。

 そこで、私の持論は、「45歳いちど定年制」と「官民交流の促進」です。

 国家公務員の皆さんには、45歳で全員一度退職、定年となってもらいます。その時点で、幹部になれる人材とそうでない人材を選抜する。なれる能力がある人には、「65歳の定年まで働ける。そのかわり、天下りはさせない」ことを伝える。

 幹部になる能力が不足している人材には、民間にでるか公務に残るかを選択させる。公務に残りたいという人には、「給料はかなり下がるがよいか」ということを確認する。逆に「それならば民間で頑張ってみる」という人には退職金とともに、1カ月程度の職業研修を付与する。

 要するに、45歳をひとつの基準として、年功序列の公務の世界に一つの楔を打ち込み、人材のセレクションをする。そして、公務員人件費の削減にも活用する。

 

 そして、この45歳をひとつの基準に、官と民の交流を積極化させる。公務員には、45歳までに最低1回2年、

民間での経験を義務付ける。同時に、民間で働いていたが、「将来は公務の世界で働きたい」という方には、45歳までに公務の世界にエントリーすることを前提とする。

 45歳までに、多様なバックグラウンドをもつ幹部候補者の人材プールをつくるということです。

 と、こんな話をしたら、あまりピンときていませんでしたね。でも、単なる役人たたきや人気とりでに、冷静な議論、公務員組織を強くするための議論、を公務員組織自身が率先してするときです。

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