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2010.05.28

成長力強化につながる公共投資を & 蛇口の開け閉めこそ重要

舌足らずの点を多くの皆様にフォローしていただき、ありがとうございます。


誤解があるようですが、私は、緊縮財政論者ではありません。もちろん、所詮の国内で右手から左手に資金を動かしているだけだから、いくらでも借金してもよいという立場ではないのは、言うまでもありませんが・・・。


現在の景気状況では、財政を拡張的に運営するのは当然のことです。したがって、麻生政権時代に大型の景気対策を組み、その財源として国債を増発したことは当然のことです。


しかし、民主党の財政運営には、そんな私であっても容認できない大きな過ちが二つあります。



第一に、民主党政権下で国債発行増発を誘発しているものが、子ども手当、高速道路無料化、農家戸別所得補償・・・、とどれもこれも恒久的政策・措置であることです。恒久措置には恒久財源を用意しなければ、財政は確実に破綻します。

麻生政権下での国債増発が許されたのは、これがリーマンショックに対応するための緊急的で時限的な対応だったからです。そして、緊急的で時限的な措置だからこそ、自動車や電機製品の買い替え促進などの有効需要創出効果が高かったと言えます。



第二に、民主党が実施している新たな恒久措置の内容が大問題です。子ども手当、農家戸別所得補償といった、単なる現金のバラマキで景気がよくなったり、経済が強くなるなど、絵空事でしかありません。

貴重な税金を使うのであれば、「羽田―成田間リニアモーターカー」や大都市圏環状道路建設の促進、スーパー港湾の整備、全公共施設への太陽光パネルの敷設、企業に対する開発減税の拡大など、経済の基礎体力強化につながり、有効需要増につながる乗数効果の高いものを、しっかりと選別し、選別された公共投資を前倒し執行しなければなりません。



そうした方向性とは逆に、民主党が、乗数効果がほとんどない単なる現金のバラマキに終始すれば、有効需要不足の穴埋めに力不足であるばかりではなく、経済成長率は上がらず、したがって将来の税収増も見込めず、単にバラマイた分を将来大幅な消費税の増税で穴埋めするだけに終わります。



全国津々浦々への現金バラマキの陰で、「コンクリートから人へ」という情緒的スローガンを掲げて、学校の耐震化工事や経済成長につながる真に有効な公共投資が削られていることを、しっかりと受け止める必要があります。



最後に、国の財政は一国の経済の中であくまでも脇役でしかありません。お風呂が冷たくなってしまったら熱い湯を入れ、熱くなりすぎたら邪口を締めて時には冷たい水でうめるように、景気が厳しいときに思い切って財政を拡大することは当然ですが、一度景気が回復する状況に入ってくれば、縮小する道筋をつけるのは当然のことです。











私の舌足らずの点を、多くの皆さんが補ってくださり、ありがとうございました。

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