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2010.05.30

もう一度財政について

奥多摩最強さんの心配はごもっともです。

中長期的に財政再建は不可欠です。ああでもないこうでもないといって、ここから逃げたら、この国は確実に破たんします。

ただ気をつけなければならないことは、借金がゼロになる必要はないということです。

大切なことは、「これ以上借金は増えない」という確信を市場に与えることです。できれば、「少しずつ減っていく」という展望を示すこと。

平成22年度予算でみると、税収が足りない分を賄うために、44兆円の借金、正確には10兆円埋蔵金も活用しているので54兆円の借金をする一方で、20兆円借金返済をしている状況です。

これが借金20兆円と返済20兆円で均衡すれば、少なくとも借金が際限なく増えていく状況は回避できることになります。

したがって、足元の予算状況でいえば、54兆円-20兆円=34兆円を中長期的にどのようにまかなっていくかということになります。私は、三つの要因でこの足らざる部分を埋め合わせていくことができると考えています。

第一に、税収増。本年度の税収見込みは37兆円、リーマンショック前には52兆円あったわけですから、適切に景気対策を実行できれば、15兆円は税収の自然増を確保できます。第二が、現金バラマキの抑制。民主党が現金バラマキで膨らませてしまった歳出7兆円程度を抑制する。この二つの要因で、34-15-7=12。残りは12兆円あまり。

これは消費税を5%引き上げさせていただいて、賄う。これが第三の要因です。

財政再建というと、あたかも消費税が15%も20%もあがるような、また歳出を何十兆と削減するような印象が世間に蔓延していますが、そうではありません。問題は、この方向性を早めに示し、景気回復と同時に速やかに実施すること。遅れれば遅れるほど、必要な調整額は膨らんでしまうからです。また、必要な調整額が膨らめば、金利高騰への対応も厳しくなります。

ただし、この3つの策を実現するためには、いくつかの前提が必要です。第一に、議員定数、公務員人件費の削減。第二に無駄撲滅。

私が危惧するのは、民主党政権では、公務員人件費の抑制が全く進まず、成長力強化に何ら貢献しない現金バラマキで歳出抑制も進まず、それこそ、消費税の大増税がやってくることです。

だから、できる限り早く政権を奪還したいと・・・。

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