自由民主党・衆議院議員
木原誠二

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ブログ

2010.07.22

金賢姫元工作員来日

金賢姫元北朝鮮工作員が日本政府の招聘で来日し、鳩山総理の軽井沢の別荘で、拉致被害者家族の皆さんと面会されました。
田口八重子さんや横田めぐみさんの安否確認について何らかの前進が図られるのではとの期待の一方で、何となくスッキリしないものがあります。
そう書くと、あらぬ誤解を招くかもしれませんので、予め書いておきますが、私は、現職中、拉致議連のメンバーの一人でしたし、衆議院拉致問題特別委員会の委員でもありました。拉致問題の解決に向けて、微々たるものではありますが、全力を挙げてきたつもりです。
そんな自分ですが、あらためて、何となくスッキリしません。
それは、今回の来日について、はっきりしないことが多すぎるからです。第一に、そもそも来日の目的は何なのか、第二に、今回の来日が将来の拉致被害者奪還にどうつながっていくのか、つまり、北朝鮮との交渉あるいは北朝鮮への圧力にどう有利に結びついていくのか、第三位、何故この時期の突然の来日だったのか、第四に、何故鳩山総理の別荘なのか、・・・。まだまだ挙げればきりがありません。
今回の来日には、我が国の予算から、チャーター機代のほか滞在費や警護費など多額の費用が支出されています。
であれば、政府は、以上のような疑問に明確に答えなければなりません。
もっと根本的な疑問として、総理や拉致問題担当大臣は、金賢姫元工作員と面会をするのでしょうか?警察当局は接触するのでしょうか?
あくまでも、未だ北朝鮮に囚われの身となっている拉致被害者、そして特定失踪者を奪還するのが目的なのですから、政府、警察当局として、金賢姫元工作員に対するしっかりとした情報聴取にあたるべきだと思うのですが・・・。
もちろん、極めて微妙な問題ですから、現時点で明らかにできないことが多々あること、あるいは異例な事態が様々に起こることは致し方ないと理解もしますが、それでも、何とも不透明な来日に思えてなりませせん。
政治利用と言われないよう、いずれかの時点で政府には総括を望みたいと思います。