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2010.09.28

尖閣問題と日米同盟

昨日は、会社を16時半に出て、ある大学生グループの経済・外交勉強会に講師として参加。当然のことのように、話題は尖閣諸島問題に集中しました。

肌感覚でしかありませんが、若い世代ほど、この問題に敏感なようです。

議論の中で、「日本も核武装するしかない」というものがありました。

ある意味、核は最大の防衛兵器ですから、専守防衛を旨とする我が国にとっても、議論に値する課題であることは間違いありません。

ただ、その議論は、日米同盟の今後の在り様の議論と切っても切り離せないものでもあります。

その点、昨晩の大学生の皆さんとの議論でも感じたことですが、日米同盟に対する信頼が急速に低下しているのが気になります。

左派からは、「軍事大国の米国に従属しすぎている」と非難され、どちらかというと「脱米入アジア」を求められます。同時に、右派からも「日本国憲法は米国の押し付け、日本の伝統・文化・歴史を守るために真の独立・自立が必要」と脱米国が主張されます。




しかし、米国よりよほど帝国主義的な中国に毅然と対応していくためには、強固な日米同盟は必須の条件です。また、仮に日本が核を含めた防衛力強化を進める場合でも、ASEAN諸国などのアジア各国の理解を得るには、強固な日米同盟の基盤がなければなりません。そうでなければ、日本の存在感はかえってマイナスイメージでとらえられる可能性が高くなります。

若い人の間に、米国のもとを離れるのが国益という意識が、左派からも右派からも植えつけられていくことに、危機感を感じた勉強会でした。

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