自由民主党・衆議院議員
木原誠二

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ブログ

2010.10.20

国家戦略室・・司令塔?

このブログでも過去に何度か指摘してきました・・・、現政権の司令塔不在、総合調整機能の低さ。

そんな中、いよいよ、民主党の目玉政策である国家戦略室の体制が固まったようです。

この国家戦略室、イギリスのPoloicy Unitを倣ったものと言われていますが、イギリスのPolicy Unitは別に総合調整機能を果たすものでも、ましてや司令塔の役割をはたすものでもなく、あくまでも、省庁をまたがって主管省庁がはっきりしないような政策課題を省庁横断的に担当するものであることは、このブログでも紹介したとおりです。

「司令塔」の役割、それは、まさに大臣であり、大臣が集まる閣議であり、大臣を支える大臣チームのはずです。それが本来の「政治主導」ということでもあります。

自民党時代は、経済財政諮問会議があって、首相、財務大臣、経済大臣、経済産業大臣などの主要閣僚に加えて、経済界や学会の代表も加わって、いわばこの方々が一体の大臣チームとして、まがいなりにも「司令塔」の役割を果たしていました。

ところが、民主党はこの経済財政諮問会議を廃止し、そして新たにできた国家戦略室は、玄場大臣のもとに財務省、経済産業省からの官僚二人をトップにすえて、あとは事務方を官民から集めるというものです。

これでは、単にあらたな役所を作るだけのことです。この新たな役所が内閣府とどう違うのか、全くわかりません。「司令塔」などになりえるはずありません。

何となくこの民主党政権、官僚にとっては与しやすい政権のようです。

「天下り根絶」も結局、現役出向という焼け太り、あらたな省内高級ポストの設置という「うち下り」を許す結果に終わり・・・、今度は、「司令塔」という名の元で新たな役所の設置という、これまた焼け太り・・・・。

分かっていないな・・・、そう思う日々・・・。