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2010.11.16

事業仕分け第三弾後半戦 ~ 再仕分け


事業仕分け第三弾の後半戦が始まりました。

前回のメールでは特別会計の事業仕分けについて書きましたが、昨日から始まったのは、「再仕分け」といわれるものだそうです。


昨年の事業仕分けで「廃止」と判定されたのに、看板をかけかえたり、事業内容を少しだけ直したりして、予算要求されているものを、再度仕分けるというのが、その趣旨だそうです。

しかし、仕分けで「廃止」とされたのに、わざわざ予算要求されたということは、民主党出身の政務三役がハンコを押したということで、それを民主党の事業仕分けチームが再度仕分けるというのは、完全な論理矛盾です。

原口前大臣が、自分が認めた事業を再度仕分けるなら、「自分を仕分けろ」と怒りのコメントを出していたのは、まさに、今回の仕分けを象徴しています。

「政治主導」の最大の看板である「政務三役」がハンコを押したものを仕分けていたら、政治主導など絵に描いた餅になってしまいます。

これまで再々にわたってこのブログでも書いてきましたが、政治主導っていうのは、個々の政治家がえばったり、官僚を怒鳴ったりすることではありません。

行政の中で責任ある地位の皆さん、要するに政務三役が、役所をしっかりとグリップして、導いていくことにつきます。

そのことを否定するなら、役所なんて全部潰してしまったらいい。

ちなみに、こう書くと、「役所・役人が勝手に予算要求したんじゃないの」と思う方もいらっしゃると思います。

しかし、役人を14年間やっていた経験からいうと、政権の看板会議で「廃止」とされたものを、どんな形にせよ再度要求するとなれば、政務三役に必ず事前説明しているはずです。何故ならば、隠れてやれば、責任をとらされるからです。責任を回避する、それこそ役人の最大の能力。


要するに、今回の再仕分け事項は、いずれも「政務三役」が何らかの形で決定に関与していたはずで、その証拠に、今回の仕分けでは、説明役の多くが、官僚ではなく政務三役にかわっていました。

役所からすれば、「政務三役さん、ご了解いただいたんですから、自らご説明ください」ということになるし、政務三役からすれば、「政治主導で自分が予算の復活を認めたのに、再仕分けとは何だ」ということになります。




いずれにしても、この「政治主導」の混迷は、国政に大きな停滞を及ぼすはずです。

繰り返しいいます。政治主導とは、各省庁の大臣がしっかりと自らの役所をグリップ、先導することによってしか達成されません。

どんなにかっこいい名前の会議やあらたな組織を作っても、各省庁がある限り、ここをしっかりと支配しないことには、政治主導は達成されないのです。

もう一言。官邸は何をやっているんでしょうね、この迷走、この事態に対して。

今の官邸は、全く機能していませんね。官房長官、官房副長官、補佐官その他にも多くの政治家が総理を支えるために官邸にいるはずなのに、全く機能していない・・・。これこそ、仕分けた方がいいでしょうね

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