2010.12.03
やはり、こういう議論はためになります。皆さん、ありがとうございました。
誤解を与える表現があったこと、お詫びいたします。確かに、他の日中専門家が使った言葉とはいえ、「中国が北朝鮮に申し訳ない」と思っているという言葉を紹介したのは不用意だったかもしれません。
ご意見にもあったとおり、中国にとって北朝鮮は生かさず殺さずが一番都合のよい相手です。北朝鮮が崩壊して統一朝鮮ができれば、米国や日本に対するカードを失い、のど元に短刀をつきつけられる形になる中国にとっては脅威ですし、大量の難民が出れば、中国だけではありませんがこれまた大変です。
だから、確かに中国と北朝鮮は運命共同体。
ただ、繰り返しますが、北朝鮮が何でも中国のいうことを聞く、北朝鮮の行動は全て中国と一体と考えるのは、無理があるし危険だと・・・。
なぜ、そう思うかというと、今回の北朝鮮の暴発に対して、日本の外務省が先ずとった行動は、外務省の高官を中国に派遣することでした・・・。この動きが私には違和感があるのです。
中国からの六カ国協議開催の誘惑に乗らなかったからいいものの、北朝鮮が何かすると、「よし北朝鮮に対し中国からいいふくめさせよう、中国に責任ある行動を取らせよう」という行動原理が、身にしみ過ぎているように思うからです。
これを繰り返していると、結局、問題は何も解決しない。だって、中国に北朝鮮を糺す気なんてサラサラないんですから・・・。
そんなことで、多くのご意見をいただき、ありがとうございました。
私は、イラク復興支援、インドネシア経済復興支援、国際的な債務処理の枠組みであるパリクラブへの日本代表としての出席など、役人時代の4年間、国際交渉というか外交の現場、最前線におりました。交渉相手国に出し抜かれる悔しさも、誰よりも身にしみて感じてきました。
だから、久しぶりに、中国に来て、この国の勢いを肌で感じると、底知れぬ恐ろしさを感じています。
堂々と、しかし、したたかに動かなければ、やられるなと・・・。
どんなに忌み嫌っても、中国はそこに厳然として存在する、しかも今や大国として・・・。
その中国としっかり対峙して、10年間踏ん張り、きちっと凌駕していく。
では、中国最後の一日に出かけてきます。
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木原誠二について
木原 誠二
衆議院議員・自由民主党 第20区支部長
自民党選挙対策委員長
5つの基本政策