2010.12.04
またまた、ブログの難しさですね・・・。
仕事の合間に時間を見つけて一生懸命書くから、そう長くは書けないし、全体像も書けない。どうしても、断片的になるので、誤解を生むようです。ごめんなさい。
ということで、ちょっと今回は長文です。お許しください。
コメントを下さった「竜の柩」さんのご意見に、私は全面的に賛成です。そして、自分も立場に全然違いはないかなと思います。ただ、「蓮法と同レベル」と書かれると、俄然書き込みたくなります(笑)。
恐らく、誤解が二つあります。
第一に、空洞化や海外進出に何らマイナスイメージはもってません。
第二に、中小企業に頼ろうとも思っていません。
その誤解を解きながら、もう少し詳しく、この議論を展開したいなと思います。
私は、空洞化や海外進出に何ら後ろむきなイメージを持っていません。むしろ、前向きです。講演会や駅で配るビラや雑誌のインタビューなどでも明確に答えていますが、私の持論は、積極的な外需獲得です。
90年代までは、先進国と言われる国々で、人口が1億を超えていたのは、米国と日本だけ。当たり前のことで、日本はこの1億を超える人口を持っていたからこそ成長できたわけです。しかし、今後の人口減少社会、そして中国・インド・ブラジルという人口の多い国が市場化してきているなかでは、今まで以上に積極的に外需を取りにいかなければ、勝ち残っていけません。
しかも、外需獲得にあたって、企業は単に「製品を輸出」するにとどまらず、恐らく工場部門、調達部門、もしかした本社も含めて「会社機能の海外進出」もせざるを得なくなります。TPPに入ろうが、法人税を下げようが、グローバル競争の中で生き延びていくためには、「機能の海外進出」は避けようがありません。そして、その海外進出の先は、中国から再びASEANに回帰してくるはず(というかもうし始めています)なのは、「竜の柩」さんのご指摘のとおりです。正に雇用の空洞化です。
しかし、これとても、マイナスに考える必要はなくて、国内の雇用が空洞化するなら、日本人がもっともっと海外に出ていけばすむ話です。要するに、機能の海外進出とともに日本人の海外進出も同時に進める。
現在、在外在留邦人は約110万人。将来的には、この5倍~
技術ということでいうと、日本の大企業が持つ技術上の優位性を堅持するためには、絶えざる技術革新の努力が必要です。その膨大なコストを回収し、更に技術革新に投資するために、大企業は大きな市場を必要とします。というか、大きな市場で他の競争相手に敗れ去ることは許されず、熾烈な価格競争に耐えていかなければなりません。
その意味で、大企業にとっては、中国であれ、ASEANであれ、はたまた南米であれ、機能の海外進出は必然です。
他方で中小企業・・・。確かに「竜の柩」さんご指摘のとおり、「その技術を必要とする需要が小さいから」中小企業なのですが・・・、中小企業とは元々そういうもの、それでいいのです。大企業のように大きな雇用も大社屋も抱えていないわけですから。どんなに小さな需要であっても食っていければいい。
というか、「小さいながらも需要があるから生き延びてきている」
であれば、同様に小さいながらも中国にもその製品の需要はあるはずです。恐らく日本よりちょっとだけ大きな規模で・・・。
中小企業はそのニッチで小さなマーケット、でも自分達が生き延びていくためには十分なマーケットをしっかりと押さえていけばいい。
中国に買収されたり、無理に中国進出しようとしたりするのではなく、堂々と売り込んでいけばいい。
ただ、それだけの意味です。別に「中小企業に頼ろう」ということではありません。
ただし、雇用のことを考えると、国内の雇用の7割を支える中小企業が堂々とビジネス展開して生き延びていくことは、決定的に大切なことです。
そして、それを政府が積極支援していくことも必要です。
最後に、政府がもっと技術開発を支援する、開発予算を確保する、科学技術予算を確保するのは当然のことです。少なくとも、ここを削るようなことは死への道です。
「何故2番では駄目なの」では生き延びていけない。
ただし、現在の大企業の問題は、ここだけにとどまらないのではないでしょうか。
大企業の利益率があまりに低すぎる。恐らく、大企業の数が、諸外国と比べて多すぎる。
自動車分野、米国はGM・・・、韓国は現代・・・、日本はトヨタ、ホンダ、スズキ、日産、・・・。
家電製品、韓国はサムソン・・・、日本は東芝、日立、ソニー・・・。
これだけの数の企業が小さな予算で技術開発競争を繰り広げていては、やはり勝てない。ここも改善していく必要があると・・・。
長文最後までお付き合い、ありがとうございました。
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木原誠二について
木原 誠二
衆議院議員・自由民主党 第20区支部長
自民党幹事長代理・政調会長特別補佐
5つの基本政策