今日は、地元を離れて、霞ヶ関のいくつかの役所を少々挨拶回り。
昔の同僚や上司・部下にも会えて、色々話を聞くこともできました。それにしても、皆な疲れていたな・・・
そんななかで、ある省の方が言っていた発言が印象的でした。
「民主党政権になってこの1年、日本のどこが問題で、何を直さなければいけないのか、政治家はもちろん役所もマスコミもそして国民も分からなくなってきている。一言でいえば、生体反応がなくなってきている」。続けて、「本当は身体全身がガン細胞に冒されているのに、事業仕訳なんていって、爪を切ったり、目やにを取ったり、そんなことばかりしている。その結果、本当の問題、ガン細胞は忘れさられてしまっている」
うーん・・・。
考えてみれば、小泉政権のときは、経済財政諮問会議というオープンの場があって、様々な改革が議論されていました。もちろん、改革疲れや改革の負の部分もありましたが、少なくとも、国民が、立場の違いはあれ、問題点を共有し、どうすべきかを考える土壌がありました。
だからこそ、多くの批判があるなかで、社会保障改革も財政改革も進められたわけです。
ところが、あの時はあれだけ社会保障改革にうなされていた厚生労働省が、今では、ほとんど改革らしい改革案を出さない。後期高齢者医療制度だって、単に前の赤字状態に戻すだけ・・・。年金については、国庫負担の財源が足りず一年限りの埋蔵金を探すだけ・・・。
ついには、昨日、一昨日とブログに書いてきたことですが、44兆円も借金しているのに「44兆円の枠を守れた」と政権が自画自賛して、44兆円の借金があたかも「当たり前」のようになってきています。
恐ろしいことです。
民主党政権の本当の問題は、物事を真剣に考えないこと、その場しのぎの場当たり的対応でやりすごし、そのことを自画自賛する。結果的に、日本中から生体反応がなくなってきているのは、何とも罪作りなことです。