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2011.03.30

福島へ支援物資を届けて①

25日から28日朝方まで福島県福島市、相馬市、南相馬市へ、支援物資を届け、行方不明者の捜索活動に参加するため、同僚議員6人とともに出かけてきました。
あまりの悲惨な姿に呆然としました。あらためて、亡くなられた方々にお悔やみ申し上げますとともに、被災された皆様にお見舞い申し上げます。
活動は逐一ツィッターでも報告してきましたが、あらためて、今回、被災地で活動をして感じたことを数点にまとめて記録に残したいと思います。
長文になりますので、数回に分けて配信します。
第一に、津波の威力の凄さ。相馬市も南相馬市も市内で海から離れたところ、山側は、殆ど被害がありません。地震でよく見られる墓石が倒れるといった光景も見られません。
ところが、あるところを境に景色が一変します。正に「天国と地獄」。海に近いところは、跡形もなく土砂と汚泥で埋め尽くされています。あるのは、数軒の家とクシャクシャになった車、船。数軒の家も、残っているのは2階部分のみ。1階部分は津波に持っていかれています。
今回の災害は、地震というよりも、その後の津波がもたらしたのだとあらためて実感しました。逆に言えば、阪神大震災以後強化された日本の耐震政策はそれなりに実効をあげてきたということかもしれません。
しかし、津波への備えは必ずしも十分でなかった。今後は、どうやって津波に強い街づくりをしていくか、様々な工夫が必要です。
第二に、政治の変質。そのことを感じたのは、現地での支援物資の遅れを目の当たりにしたからです。とりわけ、ガソリン。直接津波の被害がなかった福島市内ですら、ガソリンを入れるのに2日間並んでようやく2000円分というのが26日朝の実態。多くの人は、車に自転車を積み込んできて、夜になると車を残して自転車で帰る、しかも25日夜は雪。
既に震災から2週間たっているのに、この有り様。先進国とは思えない現実です。政府は、経済産業省は、そして石油各社はいったい何をしているのか・・・。
誤解を恐れずに敢えて書きますが、政治の変質が悪い意味でここに現れているように感じます。かつての旧い自民党時代であれば、ドスの利いた、人相もちょっと悪い、だけれども役所や業界に顔が利くボスが何人かいて、こんな事態になれば、経済産業省の役人や石油各社の役員を自民党本部に呼びつけて、「今日中にタンクローリーで運ぶんだ。タンクローリーから直接給油したらどうだ。法律でできないのは分かっているが、緊急事態だ俺が責任を取る」、「この状況が改善されるまで、この部屋からは一歩も出さない」、「出来なければ二度とこの部屋には入れない」といって、無理矢理にでもやらせたのではないかと思います。
ところが、今の政治は、きれい事ばかり。言葉は踊れど・・・実行に移すだけの迫力も気合もない・・・。一言で言えば、朝駅前で演説をやるだけの政治と地域から様々な苦情や陳情を受けて実際にそれらを解決しようともがくする政治の違いかもしれません。
どちらがいいとは一概には言えません。陳情政治には癒着と腐敗がつきものです。しかし、この緊急事態には、見栄えだけ、言葉だけの政治が役立たないことを痛切に思
い知らされます。
いずれにしても、この2日待ち2000円の異常事態については、即日、石原幹事長から政府・与党に申し入れをしてもらいました。早急に改善されることを望みます。

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