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2011.03.30

福島へ支援物資を届けて②

(続き)
第三に、地域力。相馬市では、津波が到着するまでに数十分の時間があったことが幸いして、消防団が街中を回って、住民を避難させました。しかし、消防団長は、もう少しで津波到着ということを知りながら、まだ残っている市民を救いに街へ敢えて降りていって津波に飲み込まれました。消防団員の行方不明者は当初7名、5名の団員が遺体で発見され、依然として消防団長と副団長が行方不明のままです。同様のことが警察官にも言えます。
最後まで街を住民を守ろうとしたのは、郷土を愛し、使命感に燃える消防団であり警察であったということです。
その消防団が多くの住民を避難させることができたのは、日ごろの地域に密着した活動とともに、地域そのものの団結力に負うところが多かったと避難所で伺いました。
隣り近所でどんな人がどんな暮らしをしているかを皆なが関心を持ち知っている。避難所で自宅待機中の皆様に支援物資を配る際、一人暮らしの高齢者であったり、病気で外出できなかったり、そういうご家庭の代わりに自治会長さんが支援物資を受け取りにくる姿。正に地域力。
これがもし東京だったら。東京で首都直下型地震が起こったら・・・。多くの一人暮らし高齢世帯は取り残されてしまうのではないでしょうか。私の地元でも、自治会など入らなくていい、お世話にならない、という方が大勢います。しかし、ひとたび災害が起こったら・・・。地域力を高めないといけない。
そのことに関連して、個人情報保護法というやっかいな問題があります。例えば、一人暮らし高齢者がどこでどんな生活をされているかを一番把握しているのは、民生員
の方です。ところが、この民生員の方がもっている情報は、個人情報保護という名目の前に、消防団には渡りません。自治会は、個人情報保護という名目の前に、名簿すら作れなくなっています。こんな状況で、本当に、東京で災害から身を守れるのか・・・、大いなる検討が必要と痛感しました。

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