自由民主党・衆議院議員
木原誠二

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ブログ

2011.05.29

注水中断

ブログが書けなくなってしまいました。




被災地に二回出かけて現場で汗を流し、現職議員仲間に復興の提言書を提出したり・・・。

自分は震災と原発のことを書かなければいけない、ところが、何か書こうと思うと、一体自分が考えていることは正しいのだろうか、読んでくださる皆さんに嘘を伝えてしまうのではないか、そんなことに悩む日々でした。

何しろ、政府から出てくる情報の何が正しくて何が正しくないのか、それすら分からない状況なのですから・・・。

福島原発について書いてよ、現在の放射線の状況についてブログで教えてよ、地元の方々からも度々言われてきました。しかし、自分は新聞と同じ程度の情報しかもっていない。その情報だって正しいのか全く分からない。

今回の注水中断もそうです。結局何が正しかったのだろうか・・・。総理は「注水中断」を指示したのか・・・、恐らくしたのだろう・・・


ところが、吉田所長が現場の判断として「注水続行」していたということで、うやむやになろうとしています。そして、結局何が正しい情報だったかは明らかになっていない。

いつの間にか、事の本質が、①吉田所長の現場判断が組織として正しかったのか、とか②現場での注水続行という事実が何故後になって判明したのか、とか③サミットで総理が冒頭演説しているときに判明したのは国際的信用力を落としたとか、問題の本質がすり替えられてしまう。

それどころか、菅総理は、「吉田所長の処分は必要ない」などと、このことまで人気取りに使ってしまおうという浅ましさ。それは、東電が決めること。どんなに東電が社会的信用を失っていようが、駄目な会社であろうが、社員の処分を決めるのは東電、総理ではない。

そして、注水中断の指示が総理からあったのかどうか、という問題、何が正しくて何が正しくないかという情報の真偽という問題の本質は、今回も明らかにされず。

こうして日本は問題を常にすり替え、何が本当で何が本当でないかを判断せずに、そして結局何ら解決せずにやり過ごしてしまう・・・。

これが、米国や英国であれば、すぐに調査権限をもった第三者独立委員会が立ちあげられて、大統領や首相であろうとも、厳しく検証が行われているはず。

我が国の状況は、正直中国にも劣る。

議会もマスコミも、中国の情報統制の問題を語る前に、我が国のこの状況を検証する責務があります。

今週金曜日までには内閣不信任案が提出され、成立に向けた最終的な攻防が行われます。

そのことと並行して、国会には、福島原発に関わることの経緯について独立調査委員会を設けて徹底した調査を進めてもらいたいと、再び同僚議員にお願いしたいと考えています。

落選中の身で自分は動きようがないのが、何とも悔しい・・・。