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2012.12.03

外交についての基本的考え方

衆議院選挙公示まであと1日。

もうブログも更新できなくなりますので、今回は、ちょっと外交について、自分の基本的考え方を書いておきたいと思います。



何となく自分は、経済の専門家のようによく言われるのですが、実は、外交の方が強かったりします。というのも、役人時代は、国際交渉の現場によく参加していたからです。

パリクラブ、日本語でいうと、主要債権国会議というのが毎月、パリの大蔵省で開催されています。パリクラブは、債務危機に陥った国に対して、債権国が債務のリスケや放棄を議論する場です。民間でいうところの債権者集会のようなものです。

私は、財務省国際局に勤務していた時代、日本の代表としてこの会議に毎月出席していました。また、英国大蔵省出向時代には、英国の代表として、マネーロンダリングの国際的規制を定める国際会議にも毎月出席していました。イギリスの代表として、日本の代表と対峙することもありました。

脂汗が出るほどの緊張感、切迫感のある国際交渉の現場に臨んで学んだことは、外交とは、突き詰めていけば、「仲間を増やし、敵を少なくする」、あるいは「仲間と連携し、敵を分断する」作業だということです。

日本の最大の味方はだれか?それは米国です。先ず取り組まなければならないことは、日米同盟の信頼の再構築です。

日本の敵はだれか?「敵」という言葉は強すぎるかもしれませんが、少なくとも日本の主権を侵害している中国、韓国、ロシア・・・、大切なことは、この三か国を分断することです。

そして、「仲間を増やし、敵を少なくする」ためには、日本自らが「日本を味方にしておいた方が得だ」、「日本を敵に回すとやっかいだ」と思われるようにならなければなりません。

要はなめられないということです。



日本がなめられないようにするためには何が必要か。やはり経済力だと痛感します。外交強化のために先ず取り組まなければならないことが、経済力の強化です。その上で、海洋国家にふさわしい自衛力をつけること。


民主党政権ですっかり傷ついてしまった日本の外交をきちっと立て直していきます。


そして、いくつかの個別の問題についてですが・・・、


先ず竹島。民主党政権は、日韓関係に雪解けの兆しがみられるので、年内の国際司法裁判所への提訴を見送る方向のようですが、全くナンセンスです。韓国によって不法占拠されている竹島については、本来であれば韓国は実効支配しているのですから静かにしていればいいのに、わざわざ大統領が上陸するという形で韓国側から寝た子をたたき起こしてくれたわけです。

今が攻め時なのです。この機会を逃したら、次のチャンスは当分きません。国際司法裁判所にきちっと提訴するときなのです。


逆に尖閣諸島。日本が実効支配しているわけですから、わざわざ寝た子をたたき起こす必要はなく、東京都が購入するところでとどめておけばよかったのです。それを、野田総理が石原さんの手柄を横取りして、わざわざ国有化してしまいました。

しかし、国有化してしまった以上は、決して後ろにひくわけにはいきません。実効支配をより強固にする手だてを講じていく必要があります。


いずれにしても、外交は経済と違って合理的解が出しにくいものであり、瞬時の判断、経験に裏付けされた直感、「味方を守り、敵をあざむく」ための用意周到な根回しを要求されます。


自民党と民主党のどちらにその能力があるか・・・、私は明らかだと思っています。






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