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2014.01.03

今年は外交の年 ~外交こそ最大の安全保障、ODA大綱の改正を~

新たな年を迎えました。例年になく穏やかな新年、皆様どのように迎えられたでしょうか。

昨年9月に外務大臣政務官に就任して以来、ストックホルムでの世界ワクチン会議出席、ワシントンでのエイズ・マラリア・結核世界基金会議への総理特使としての出席など国際保健外交に加え、アジア、アフリカの外交担当者との会談を積極的に行ってきました。

そうした中で、今年は、国連の非常任理事国選挙、OECD閣僚理事会議長国、そしてODA供与開始60周年など、日本外交にとって、極めて重要な節目の、勝負の年となります。

ここ暫く、国家安全保障会議の設置、防衛予算増額など防衛・安保に焦点があたってきました。しかし、外交こそ最大の安全保障です。人任せ(米国)にせず、「何か」が起こることに自ら備えておくことは国家として当然ですが、同様に大切なことは、「何か」が起こらないように日頃から行動しておくこと。

それが外交であり、外交こそ、日本の平和と安全を守る最大のカギです。

そのためには、我が国の理念、価値観を外交を通じて積極的に発信、実現し、仲間を増やしていくことです。その一つの手段が政府開発援助、ODAです。

現在のODA大綱は2003年に策定されたものです。当時の世界潮流は貧困撲滅にあり、とにかく、最貧国に対する債務免除や無償資金提供が重視されました。

しかし、単に借金を棒引きして、お金を渡すだけでは、貧困から抜け出せません。その国が自らの足で立てるように支援することこそ大切。そのため、我が国は、引き続き、経済成長重視、保健衛生重視、人権とりわけ女性、子供の人権重視で取り組んでいきたいと思います。そのことを、しっかりとODA大綱に反映させる必要があります。

具体的には、経済が持続的・自律的に成長していくよう支援することが大切で、道路や空港などの基礎的インフラ、電力、上下水道など基礎的公共サービスに対する支援が必要です。そして、民間企業も投資しやすくなるよう、規制や法律の整備に対する支援も重要です。

持続的、自立的発展のためには、医療・保健の充実も不可欠であり、「全ての人に基礎的医療サービスを低コストで提供」するユニバーサル・ヘルス・カバレッジを我が国として推進していきます。我が国は、まだ先進国入りする前の1961年に国民皆保険を実現しました。この国民皆保険と充実した義務教育制度がその後の経済成長の土台となりました。この経験をしっかりと伝えていきます。

そして人権。持続的な発展のためには、民主的価値観の共有が重要であり、とりわけ、女性の社会参加が不可欠です。

 しっかりと取り組んでいきます。

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