2014.05.04
先日Facebookに、日本の貿易収支が過去最大の赤字となった関係で、日本の稼ぐ力が落ちてきていることについ書いたところ、多くの皆様からコメントをいただきました。観光、先端医療、先端技術、原発はじめインフラ輸出、「強い企業は世界へ、国内は中小企業が」・・・などなど。どれもこれも全くおっしゃる通りで、多いに勉強になりました。コメントいただいた皆様、ありがとうございました。
これまでの日本は、自動車とエレクトロニクスに支えられた一刀流でした、ところが、エレクトロニクスは急速に競争力を失い、自動車は厳しいグローバル競争に晒さ」れています。今後は、一刀流から二刀流、三刀流へと変遷することが必要です。様々ご指摘いただいた、インフラ/システム輸出、環境・エネルギー関連、医療・介護、最先端技術(ロボット、宇宙)、文化コンテンツ・・・、いずれも、あらたな武器として高いポテンシャルを持つ分野です。これらの戦略重点分野で成長著しいアジアや中南米諸国の市場を取りに行くことは、極めて重要です。
ただ、外務省にいて、実際に、こうした戦略重点分野の売り込みの一端を担っている身として難しいと感じるのは、こうした成長著しい地域では、「質より量」あるいは「質より価格」の傾向もあるということ。日本のインフラや技術の質の高さは分かっているが、「今はその質ではなくて、低価格のもので十分」という声にどう対応していくか・・・、もう一段の工夫が必要と感じます。
そして、こうした重点分野の中でも、個人的には、観光に大きな潜在力を感じています。何しろ、わざわざ輸出しなくても、あちら様から買いにいらしてくださるのですから。ちなみに、訪日外人旅行者の平均消費額は、約12万円、訪日外国人旅行者数は1000万人です。とりわけ、観光産業が大切と感じるのは、これが地域を直接潤す力を持つからです。
我々は、とかく観光というと大都市を想定するのですが、リピーターとなる旅行者は、より生活に密着した、より体験型の、より差別化されたものを望みます。したがって、どの地域、地元にも可能性があるということです。例えば、私の地元でいえば、うどん打ち・そば打ち体験、造り酒屋体験、国宝のお寺訪問、座禅体験、都市農業体験・・・、こういったものをどのように有機的に結び付け、マーケティングするかで、勝負できるということです。
その始まりは、先ずは民間主導で地元に観光協会を設立すること・・・、地元で取り組んでみたいと思います。
あと、観光とは離れますが、何で稼ぎますか?、何を世界に展開しますか?・・・、究極の答えは「日本人」そのものだと思います。日本人が世界中に展開することが求められているように思います。長州ファイブ、支倉使節団、ブラジル移民・・・、日本人もかつて大いに世界展開していたのですから。
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木原誠二について
木原 誠二
衆議院議員・自由民主党 第20区支部長
自民党選挙対策委員長
5つの基本政策