2016.04.16
一昨日、デービッド・ケイ国連「表現の自由」特別報告者と会談をしました。ケイ特別報告者は、世界各地・各国での「表現の自由」の状況について現地調査を含め調査し、国連に報告するとともに、問題・課題があれば当該国に対して勧告する役割を担っておられ、今回は日本に訪問をされました。
会談の冒頭私から申し上げたことは、「我が国は、70年前の戦争の反省を胸に深く刻んで、自由で公正な、そして平和な社会を築いてきた」ということ、そして「その社会の根幹は民主主義であり、その民主主義を支える表現の自由、言論の自由についても、国民一人一人の多大な努力でこれを守り、育て、オープンな社会を築いている」ということ、そして「そういう日本の歩み、現状をありのままに見て頂き、感じていただきたい」ということです。
その上で、様々な細かな個別の論点についても議論をさせていただき、ケイ特別報告者には、極めて真摯に、そして真剣に臨んでいただきました。
さて、会談は会談として、あらためて「表現の自由」に関する日本の現状を考えると、、、。
私はこれまで海外のいくつかの国で生活をさせていただきましたが、表現・言論の媒体という点でみれば、日本ほど充実した国はないと感じます。朝日新聞、読売新聞、産経新聞、毎日新聞、日経新聞といった一般紙が広く販売、戸別配布され、それ以外に地方紙もあれば、海外でいうところのタブロイド(大衆紙)も複数存在し、スポーツ新聞、雑誌も無数にあり、テレビは地上波に加えCS、BSと複数。
そして、それぞれが権力に対するチェック機能を果たし、政権に対してかなり辛辣な論調も多く存在します。
また、私が仕事をする外務省の前では連日、街宣車が主張をし、官邸の前でも国民の皆様がそれぞれの立場で主張をされていますし、デモ行進も連日行われています。
あらためて、私自身は、日本の現状を健全だなと感じています。そして、こうした社会を築いてきていただいた先輩方にも感謝しなければと思います。
ただ、心配もあります。例えば、ヘイトスピーチですが、人種差別や憎悪を背景とした言論には、毅然と対応していく必要があると強く感じます。
表現の自由、言論の自由は、まさしく民主主義の根幹です。
あらためて心して肝に銘じていきたいと感じるよい機会をいただきました。
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木原誠二について
木原 誠二
衆議院議員・自由民主党 第20区支部長
自民党選挙対策委員長
5つの基本政策