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2017.10.15

政策は一貫性、整合性が大切

 

政策で一番大切なことは、政策が一貫しているか、全体として最適なものとなっているか、ということです。ある政策領域の一部を切り取って、それがいくら「正しくても」、全体として整合性が取れていなければ意味がありません。

その意味で、党の政調副会長兼事務局長としての私の役割の一つは、党の政策全体の調和とバランスを取ることでもあります。

 

今回の選挙戦でも、他候補の演説やチラシ、あるいはホームページを拝見することがよくありますが、驚くのは、重要な論点で実にバランスの取れない主張をされる政党があることです。

どの党がバランスのよい、全体として最適な主張をしているかを、有権者の皆さんには、ご判断いただければ幸いです。

 

例えば、北朝鮮問題。「もっと対話を」、「北朝鮮の立場にたって」といった主張をされる皆さん、北朝鮮は核保有にまっしぐらに進んでるのですよ…。まるで、北朝鮮が核保有国になってしまっても、それはそれで仕方ないと言わんばかりですが、その一方で、アメリカの核保有や核兵器禁止条約に対する我が国の対応などには、強烈に反対される。

 

例えば、原発問題。原発ゼロを主張される一方で公共事業や工業化に伴う地球環境破壊を声高に批判する皆さん。原発が停止される中で、その穴埋めを石炭火力などの環境負荷の高いエネルギーでまかなわざるを得ない事態はどう思っておられるのか。その結果、日本のCO2排出量は電力セクターだけでスェーデンの年間CO2排出量5400万トンを上回る5500万トンも増加していますが、その事実は意図的に無視していらっしゃるのか。

もちろん、東北大震災のとき、福島でボランティアとして活動した私も、将来の「原発ゼロ派」。しかし、それを声高に主張するためには、CO2排出を抑制できる高機能火力発電技術の開発や自然エネルギー活用の効率を飛躍的に高める高性能蓄電技術の開発などを提起し、強力に実行していかなければなりません。

 

更には、例えば、消費税。消費税廃止を言いながら、社会保障の拡大を主張するのも、バランスのなさの典型ではないでしょうか。

 

政権を担うということは、国の政策全体に責任を持つということです。ある特定の一部の政策領域だけ聞こえのよいことを言って失敗した例を、我々は、1993年、2009年の二回の政権交代で経験しています。残ったのは、混乱と停滞だけでした。

 

引き続き、「誠心誠意、政策で」、しっかりとした政策パッケージを示していきたいと思います。

 

 


※10月20日追記

この記事と関連して、「政策はバランスも大切。だから楕円の理論で。」を掲載しました。

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