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2017.12.23

東久留米市長選挙、不思議な二つの課題

 

※文末に追記(2017/12/26)しました。

 

東久留米市長選挙、市議補欠選挙がいよいよ明日になってきました。

本来、東久留米の街づくりはどうあるべきか、が問われる選挙のはずですが、二つの点が争点化されつつあるようです。

 

一つはゴミ有料化の問題、もう一つは保育への民間活力の導入の問題。

外務副大臣としてパリ協定の交渉官を担い環境問題に取り組んできた立場として、また、現在、「人生100年時代戦略本部」で保育の受け皿整備の推進を図っている立場として、いずれも見過ごせない課題なので、一言コメントしたいと思います。

 

先ず、ゴミの有料化の原点は、平成13年の東京都下26市の合意にあります。東京湾を埋め立てながらごみ処理を進めることができる23区と異なり、日の出町に最終処理を頼る都下では、26市が合意してゴミの減量化、有料化に取り組むこととしたわけです

ところが、その後15年以上、東久留米市は、この約束を守ることができず、ここまできてしまいました。結果として、26市中24番目の遅さでのゴミ有料化となったわけです。

 

しかし、これとても、並木かつみ市長の英断がなければ実現しなかったことです。

地球環境問題を考えたとき、ゴミの減量化に取り組むことは喫緊の課題であり、市長の決断が称賛されることはあっても、批判されることはないはずです。

 

価格が近隣市に比べて高いのではないかとの指摘もあります。しかし、平成22年以降有料化に取り組んだ各市は皆同じ価格です。なお、隣の清瀬市が特に引き合いに出されているようですが、清瀬市は、26市が合意した直後の平成13年から先頭をきってゴミ有料化を進めており、ゴミ収集方法の差も含め、正に先駆者としての長い実績・経験があるからこそ価格が低く抑えられているわけです。

 

大切なことは、今後、並木市長を先頭に市民が皆で協力して、ゴミの減量化に取り組み、東久留米を環境先進都市として発展させ、そのことを通じて、価格も少しずつ引き下げていくことです。少なくとも、選挙の争点にして、市民の対立を煽ることは百害あって一利なしです。

 

第二の保育園の問題ですが・・・、事実は、並木市政の1期4年で250人を超える保育の定員増、受け皿整備が進められていることです。現在の待機児童問題を考えると、これはかなり凄い数字というか努力です。その結果、東久留米市においては、来年には、待機児童ゼロも視野に入りつつあります。

 

では、何故これが可能となっているか、民間の活力を導入したからに他なりません。民間の場合、国及び都から補助が出されますので、東久留米市単体で整備・運営をする場合と比べて、約2倍の定員確保が可能になるのです。加えて、民間の創意工夫を通じて、延長保育、休日保育、夜間保育などの多種多様な保育サービスの提供も可能となります。なお、保育料については、公であれ民であれ、全く差はありません。

また、並木候補は、公立保育園を全廃するなどと、一部で喧伝されているようなことは、一言も言っていません

待機児童解消は待ったなしの喫緊の課題です。その課題解決に大きく貢献している市長の政策が非難される、非常に不思議なことではないでしょうか。

 

追記:「全廃するなど・・・一言もいってない」との記述について
(2017/12/26)

 

12月23日付の私のブログ中「並木候補は、公立保育園を全廃するなどと、…一言も言っていない」との部分に対し、「東久留米市保育サービスの施設整備・運営及び提供体制に関する実施計画」(以下「実施計画」とします)等をご指摘の上で「事実と異なる」、「訂正をすべき」とのコメントをいただいております。

この点について、以下、回答させていただきたいと思います。

 

なお、前提として当然のことながら、このブログは市民の方々のいかなるご意見や想いに対して、賛成であれ反対であれ、何かを申し上げる趣旨のものではありません。あくまでも、過日の市長選における対立候補の方による市民の不安を煽りかねない主張に対し、意義を申し上げたものであることをご理解いただければと存じます。

 

さて、私も、今回の選挙戦に臨むにあたって、東久留米市の保育行政の歴史、現在の市政の考え方について、各種資料で勉強させていただきました。もちろん、ご指摘の「実施計画」も読ませていただきました。

 

確かに、「実施計画」には、「最終的には市立保育園全園の民間化をめざします」とあります。しかし、これは、「民間活力を最大限導入していくのだ」という、本年3月時点での東久留米市当局の保育に関する全体的な方向性を示したものであって、選挙期間中、一部で喧伝された「全廃計画」とは言わないのではないでしょうか。

 

それが証拠に、より具体的な方針や実施内容となると、しんかわ保育園以外の市立保育園について、「民間化の可能性について検討していく」としているだけで、「民間化します」とはもちろんのこと、「民間化を検討します」とも書かれていません。民間化の「可能性を検討」していくとしか書かれていないのです。

そして、「可能性の検討」にあたっては、「実施計画」自体が指摘しているように、施設の老朽化の程度や開設年月日、今後の集合住宅棟の建て替えの動向や保育園の偏在の状況など、総合的に判断しなければなりません。

 

更にいえば、民間化といっても、それが、民設民営までいくのか、公設民営なのかについてすら、「実施計画」では必ずしも明確には示されていないのです。

 

繰り返しになりますが、これで「全廃計画」と呼ぶには無理がありますし、むしろ、多くの子育て市民に対し「今すぐにも公立保育園が無くなってしまう」かのごとき、不要の混乱と心配を与えるものではないでしょうか。しかも、民間活力を導入して、従前よりも量的にも質的にも保育サービスを充実するとしているにもかかわらず・・・。

 

ただ、こうした行き違いが起こるのは、やはり行政側に丁寧な説明が不足しているからであろうと思います。その点は反省していただかなければなりませんし、この点については、この間、選挙中から選挙後にも、並木市長に対し強くお話させていただいています。

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