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2018.04.02

財政の健全化に向けて中間報告書を提出!

 

3月27日、私が事務局長を務める「財政構造のあり方検討小委員会」(小渕優子小委員長)として、財政再建に向けた中間報告書をとりまとめました。

そして、3月29日には、もともとは、親会にあたる「財政再建に関する特命委員会」(岸田文雄委員長)から「今後3年程度の財政再建に必要な歳出改革の具体的項目を検討するように」という指示があり作られた小委員会ですので、中間報告書を親会に報告しました。

 

私は、もちろん財政再建派です。

ただ、その一方で、いわゆる「財政再建至上主義者」ではありません。「財政が破綻するぞ、財政再建しなければ日本がつぶれるぞ」と叫び続けて、結局日本の財政は再建できていない、それが現実です。オオカミ少年のようなやり方ではダメなのです。

 

そもそも、財政を再建するために絶対に必要不可欠なことは何か。それは経済が成長していることです。いくら声高に財政再建するぞと訴えてみても、成長する経済というしっかりとした土台・基礎がなければ絵にかいたモチに終わり、結局は財政はもちろん経済にもよいことがありません。

 

そして、財政再建には、それを達成するための適切な手法も大切です。それは、経済成長、歳出改革、歳入改革の三位一体で行うことです。ゴリゴリの歳出抑制だけではダメなのです。そして、その歳出抑制も、数字ありきの数合わせではダメで、具体的な歳出改革の項目を地道に積み上げることしかありません。

 

他方で、今、「もう財政再建なんていらない、だって市場に金はジャブジャブあふれ、日銀がいくらでも国債を買ってくれるし、日本は経常収支黒字国で財政破綻のリスクなんてないんだから」という方々が増えています。

しかし、私はその理論には決してくみしません。百歩譲って短期的には財政破綻のリスクは低いとしても、このまま借金を続ければ、ましてや借金を増やしたりすれば、将来の子どもや孫の世代は、借金返済に汲汲としてその時点でやらなければならない財政出動の自由を奪われるからです。

結局、財政赤字は、負担を先送りするだけでなく、将来の子どもや孫の選択の自由も奪うことになるのです。

しかも、将来の世代は、現在我々が直面しているよりもきつい少子高齢社会に立ち向かい、現在よりも更に苛烈になる中国やインドあるいは欧米との国際競争に挑み、今よりも多くのインフラの更新需要にも臨まなければならないのです。

 

財政再建をできる限り早期に果たして、将来における財政の対応力、財政の自由度を回復しておくことは急務です。

 

そんな確かな想いをもって、今回の小委員会としての中間報告をとりまとめさせていただきました。

一つのポイントは、社会保障であり、様々な改革の提案をさせていただきました。日本が世界一の長寿社会を作りあげ、人生100年時代の先頭を走っているのは、先輩方がしっかりとした社会保障を作り上げてくださった、とりわけ「国民皆保険」があったからです。国民皆保険は正に国民共通の「宝物」です。

この優れた仕組みを後世まで維持していくためにこそ、一定の制度改革が不可欠です。

 

親会では様々な厳しい意見もいただきましたので、それらを踏まえて、ゴールデンウィークまでに更に改革内容に磨きをかけ、具体的に仕上げていきたいと思います。

 

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