2021.07.20
私は、昨年来、「新しい資本主義、人に優しい資本主義を作る」をテーマに政治活動をしてきました。その私の考え方について、数回にわけてシリーズで紹介させていただくこととし、昨日は「資本主義+民主主義を守る」と題して、新しい資本主義が必要と考える第一の問題意識について発信させていただきました。
二回目の発信となる本日は、第二の問題意識である「成長と分配の好循環を作る」を記させていただきます。
バブル崩壊以降、日本経済を成長させる原動力は、規制緩和、特区制度、法人税引下げ、更にはイノベーションの推進、スタートアップの促進などでした。どれ一つとっても大変に重要な課題ですが、何れも経済の供給面からの成長戦略であり、新自由主義的、市場原理主義的な経済政策が中心に据えられてきたわけです。
しかし、経済は、供給と需要の両輪がかみあって初めて成長していきます。規制緩和やイノベーションを通じて強化された供給力から生み出された利益が適切に分配されることによって、次の消費すなわち需要が生まれ、これが更なる供給力強化に繋がっていくわけです。
このことを見事に実現したのが、1960年代の池田勇人総理の「所得倍増計画」でした。今正に、我々は「令和版所得倍増計画」を必要としています。
ただ、池田勇人総理時代の「所得倍増」とは全く異なる環境に現在の我が国があることには留意が必要です。1960年代は、ほぼ全ての国民の所得がまだまだ低い中で、全体の底上げを図ることによって「成長」と「分配」の好循環が実現しました。しかし、現下の新所得倍増計画では、一定程度格差が開いている中で、特に苦しい皆様の所得を押し上げていく必要があり、適切な「分配」がより強く求められる状況にあります。
ということで、「供給」と「需要」の両輪を回すこと、そして「成長」と「分配」の好循環を回すことが求められている、これが新しい資本主義を必要とする第二の問題意識です。
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木原誠二について
木原 誠二
衆議院議員・自由民主党 第20区支部長
自民党選挙対策委員長
5つの基本政策